ONKYO HDC-1.0 を分解してストレージ交換した話

 前回の記事で、ONKYO HDC-1.0 を Ubuntu 化する話を書いたのですが、これはその前日譚のようなものです。

 先の記事で記述した通りなのですが、この HDC-1.0 を Ubuntu 化するにあたり、元々の環境はそれとして保管しておきたかったため、内蔵ストレージを空の SSD へと交換しました。これはその時の HDC-1.0 分解の話です。

 検索をかけるとぼちぼち分解画像は出てくるのですが、せっかくなのでここにも画像を置いておこうと思います。
 今後、インターネットの海に本機の分解画像が出回ることなんてそうそうないだろうし。

ONKYO HDC-1.0ONKYO HDC-1.0

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ONKYO HDC-1.0 (Core 2 Duo T7600, Intel 945GM) に Ubuntu 24.04.2 をインストールした

 今はなき ONKYO の、HDオーディオPC という異名を冠した HDC-1.0。
 発売は2007年上旬ということで、2025年の今からすると18年前のPCです。

ONKYO HDC-1.0ONKYO HDC-1.0

 INTEC 205シリーズという、アンプ等のコンポーネントとの一体感を意識して設計された、コンパクトなスッキリとしたPCです。好きです。

 元々は Windows Vista Home Basic が搭載されていたモデルであり、元の構成のままで Windows 7、Windows 10 とアップグレードを繰り返して温存していました。
 Windows 10 のサポート期限が2025年10月14日に終了するということで、このままではいかんとなり、どうにかしようと考えました。真っ先に浮かんだのは、強制的に Windows 11 にアップグレードするということなのですが…

 もとの OS が 32bit なのですよこれ。Windows 11 は 64bit 版のみの提供なんですよね。となると、環境を残したままのアップグレードができない。

 だとすれば、環境を維持できないのは心苦しいが Windows 11 (64bit) をクリーンインストールしてしのぐか、とも考えたのですが、Windows 11 バージョン 24H2 からは CPU の特定の命令セットにまつわる制限がかかりました(POPCNT、SSE4.2)。このため、物理的に Core 2 Duo CPU 環境での Windows 11 の運用ができなくなっています。
 バージョン 23H2 までであればインストールできるのですが、23H2 のサポート期限は2025年11月11日。Windows 10 のサポート期限とそんなに変わらないんじゃぁやる意味ないよなぁ…

 ということで、どうせ環境を維持できないのに変わりはないんだからいっそのこと、と Linux を入れることにしました。
 入れるのは2025年6月時点で最新の Ubuntu Desktop 24.04.2 LTS。

 はじめは、「肝心の音、鳴るのかなぁ、だいじょぶかなぁ」とか考えていたのですが、結論からいえば音に関してはとりあえず問題なかったのです。何に手こずっていたかというと、画面解像度。FHD (1920×1080) のモニタに接続していたのですが、標準では 1024×768 での出力が精いっぱい。これを FHD で出力させるのに手間取ってしまいました。

 Core 2 Duo PC に新しい Linux を導入し、ひとまずまともそうな PC として運用できるようにするまでの備忘録です。

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起動不良の NEC製 Windows 11 搭載 PC の中からリカバリ用ファイルを抽出して手動で回復ドライブ(回復メディア)を作成した

 起動不良の NEC製 Windows 11 搭載 PC の中からリカバリ用ファイルを抽出して手動で回復ドライブ(回復メディア)を作成したので備忘録。
 これにより、回復ドライブを作成しそびれた、起動不良、リカバリ(再セットアップ)も実行できない、などといった際にも対処ができる場合があります。
 おそらく Windows 10 でも同様かとは思われますが、確証はありませんので参考までに。
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ASUS Chromebook Detachable CM3 CM3000DVA-HT0019 のタッチスクリーン LCD 取り外し

 ASUS Chromebook Detachable CM3 CM3000DVA-HT0019。
 ASUS 社のタブレットにもなる Chromebook ですが、今回はこれを分解しました。
 分解といってもタッチパネル LCD を取り外しただけではあります。
 何かの参考になれば。

CM3000DVA-HT0019キーボード付けた状態で撮り損ねた

CM3000DVA-HT0019CM3000DVA-HT0019

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QNAP NAS ファームウェアリカバリ時の「No space left on device」「Error code: FW006」エラーへのひとつの対処法

* この記事の画像は、クリックまたはタップすることで画像のみが表示されます。

【まえがき】

 およそ3年弱ぶりの更新。なんてこった。
 ばたばたしているのにかまけて更新をサボっていたのですが、今回は数日間にわたってドハマりした作業だったので、書かずにはいられませんでした。ダラダラ書き連ねていますが、お付き合いいただけましたら幸いです。

【要約/Summary】

 本稿では、QNAP 社製 NAS のファームウェアリカバリ後の手動更新時、「Cannot write: No space left on device」「System update failed. Firmware failed to extract. Error code: FW006」エラーが生じた際にそれを回避することに成功した事例を扱っています。
 具体的には、更新をかけたいファームウェアの img ファイルを入れていた USB フラッシュメモリ内に HDA_ROOT/update フォルダを作成し、それに /mnt/update シンボリックリンクを作成することにより上記現象を回避し手動更新に成功しました。

 This post explains a way to avoid the “No space left on device” and “System update failed. Firmware failed to extract. Error code: FW006” errors that can occur when updating QNAP NAS firmware manually.
 I solved these errors by creating a “HDA_ROOT/update” folder in the USB flash containing the firmware IMG file for update, and then creating a “/mnt/update” symbolic link to that folder.

TS-673 画像は QNAP 社 Web サイトよりお借りしております

* * *

 毎度のお約束ではありますが、これから記載する記事・情報は あくまで一事例であり、全ての同様の状況において効果的である、もしくは、情報に再現性のある保証はありません。 同様の現象を抱えており、以下情報をもとにお試しになる方は「うまくいったらラッキー」程度にお考えください。 また、意図しない結果となった場合にも当方は一切の責任を負いかねますので、自己責任でお願いいたします。とりわけ、本稿は NAS を取り扱うもので、作業により重要なデータの損失が発生する恐れもあります。十分にご留意ください。

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HP サーバ ProLiant MicroServer Gen8 へ Intelligent Provisioning を再インストールができない場合のひとつの対処法

 HP のサーバ ProLiant MicroServer Gen8 で、Intelligent Provisioning (というか、RAID コントローラのユーティリティ) を起動しようとしたところ、以下のようなメッセージが出てハングしてしまいました。

Error Messageこんなエラーメッセージ

[2.107239] Initranfs unpacking failed: LZMA data is corrupt
[2.388508] Kernel panic - not syncing: VFS: Unable to mount root fs on unknown-block(0,0)
[2.389103] Pid: 1, comn: swapper Not tainted 3.0.76-0.11-default #1
[2.389557] Call Trace:
[2.389741] [<ffffffff81004945>] dump_trace+0x75/0x310
[2.390119] [<ffffffff81459893>] dump_stack+0x69/0x6f
[2.390489] [<ffffffff8145992c>] panic+0x93/0x201
[2.390835] [<ffffffff81bef1ec>] mount_block_root+0x164/0x27f
[2.391255] [<ffffffff81bef453>] prepare_namespace+0xfd/0x16b
[2.391673] [<ffffffff81bee8ef>] kernel_init+0x29d/0x2d0
[2.392076] [<ffffffff814656e4>] kernel_thread_helper+0x4/0x10

 …ですって。なんのこっちゃ。Kernel panic かぁ。
 そこで、Intelligent Provisioning を再インストールすれば改善するのではと考え、試したものの、正常に完了させるには一工夫が必要であった、というお話です。

 毎度のお約束ではありますが、これから記載する記事・情報は あくまで一事例であり、全ての同様の状況において効果的である、もしくは、情報に再現性のある保証はありません。 同様の現象を抱えており、以下情報をもとにお試しになる方は「うまくいったらラッキー」程度にお考えください。 また、データ消失等、意図しない結果となった場合にも当方は一切の責任を負いかねますので、自己責任でお願いいたします。

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DELL Latitude E7250 へ Windows 10 をクリーンインストールした際の「ほかのデバイス」にデバイスドライバを適用する

 「デバイスドライバを当ててみた」シリーズ。
 今回は DELL のノートPC Latitude E7250 に Windows 10 をクリーンインストールし、Windows Update を執筆時点の最新の状態まで適用させてもなお、正常にドライバがインストールされていないデバイスについて取り上げます。
 デバイスドライバ全般については、「「デバイスドライバ」について」ページでも概説しておりますので、こちらも併せてご参照ください。

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DELL ワークステーション Precision T5600 の「HDD0」~「HDD3」SATA ポートに HDD を接続して Windows 10 をクリーンインストールした

 3カ月ぶりの更新。ご無沙汰です。
 記事更新をサボっていたわけでは断じてないのですが、ちょいとバタバタしていたのと、記事にするほどのこれぞといったネタもなかったことから、ここまで引っ張ってしまいました。反省。
 今回は DELL のワークステーション、Precision T5600 にまつわるお話です(多分 T3600 とか T7600 とかでも同様かと)。

DELL Precision T5600DELL Precision T5600 (画像は DELL Webサイトよりお借りしました)

 この機種、内部に SATA ポートをいくつか備えており、そのうち4ポートには「HDD0」~「HDD3」との記載があり、もう2ポートには「SATA0」、「SATA1」との記載があります。

DELL Precision T5600 SATA ConnectorsPrecision T5600 の SATA ポートたち

 この記事を検索で見つけられた方は既にご存知かもしれませんが、このポートに SATA ケーブルを挿し込んで HDD 等をつないでも、そのストレージは BIOS 上では認識されるものの、Windows インストール時に見つからないという現象が生じます(RAID 拡張カードが増設されている場合にはまた別の現象となります)。ちなみに、本稿執筆時点でさくっと検索した感じ、国内外問わず意外とこの現象につまづいている事例が見られます。
 今回の記事は、前者4ポートのいずれかに HDD/SSD を接続し、そのストレージに Windows 10 をクリーンインストールしたお話となります。

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Acer ノートPC Aspire ES 13 の eMMC 搭載モデルに2.5インチ SSD を増設した話

 ものすっごい久々の更新です。

 AcerのノートPC に、「Acer Aspire ES 13」というシリーズがあります。
このPCには、HDD搭載モデルとeMMC搭載モデルとがあるのですが、今回のお話は、そのうちのとあるeMMC搭載モデル機器(ES1-332-F14P/K)に対し、2.5インチSSDを増設したお話となります。
 最終的には増設ができたのですが、なかなかすんなりとはいきませんでした。

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Lenovo IdeaPad Y480 へ Windows 10 をクリーンインストールした際の「ほかのデバイス」にデバイスドライバを適用する

 「デバイスドライバを当ててみた」シリーズ。
 今回は Lenovo のノートPC IdeaPad Y480 に Windows 10 をクリーンインストールし、Windows Update もひととおり行った後にもなお「ほかのデバイス」としてデバイスマネージャ上で表示されるデバイスについて取り上げます。
 デバイスドライバ全般については、「「デバイスドライバ」について」ページでも概説しておりますので、こちらも併せてご参照ください。

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