QNAP NAS ファームウェアリカバリ時の「No space left on device」「Error code: FW006」エラーへのひとつの対処法

【01.Firmware Recovery 下準備】

 ファームウェアのリカバリ自体は先のリンク先はじめ、多数の先人方がその手順を既に Web 上に載せてくれており、情報は比較的充実しておりますが、備忘録もかねて本稿でも触れていきます。大まかな流れは以下の通りです。

 1. Clonezilla 起動 USB フラッシュを、Rufus を使用して作成
 2. その USB フラッシュの中に、機種に対応するファームウェアの「フルイメージ」をコピー
 3. NAS にその USB フラッシュを挿入、Clonezilla 起動
 4. フルイメージを内蔵 USB フラッシュに展開

 画像を交えて順を追ってきます。

 Clonezilla は Linux ディストリビューションの一つで、パーティション・ディスククローンツールとされています。Rufus は、ブータブル ISO イメージを用いてブータブル USB フラッシュを作成するツールです。
 はじめに、作業用 PC で Clonezilla の ISO イメージおよび Rufus をダウンロードしておきます。Clonezilla の ISO イメージを展開させる、「中身がすべて消えても構わない」 USB フラッシュを作業用 PC へ接続し、、Rufus を起動させます。
 Rufus が起動したら、「デバイス」で、先ほど挿入した USB フラッシュを選択し、「選択」ボタンを押下して先ほどダウンロードしておいた Clonezilla の ISO イメージを選択します。ほかの項目はそのままで差支えありません。

Rufus

 「スタート」ボタンを押し、「ISOHybrid イメージの検出」というウィンドウが出ましたら、「ISO イメージ モードで書きこむ (推奨)」を選択したまま「OK」ボタン押下。

Rufus ISOHybrid image detection

 しばらく待っていると、以下のように「状態」が「準備完了」となりますので、これで Clonezilla 起動 USB フラッシュが出来上がりました。

Rufus USB Flash Ready

 QNAP Wiki の「Firmware Recovery」ページから、復旧対象に適合したファームウェアのフルイメージをダウンロードします。その後、そのファイル名を「dom.img」とリネームします。リネームは必須ではありませんが、後の作業が若干楽になります。リネームした img ファイルを先の Clonezilla 起動 USB フラッシュの直下へコピーします。
 その後、QNAP Web サイトから復旧対象 NAS 向けに提供されている、お望みの (通常は最新版の) ファームウェアのイメージをダウンロードします。「製品タイプ」、「ベイ」、「モデル」を選択すると、対応したダウンロードアイテムが表示されますので、「オペレーティングシステム」を選択し、任意のダウンロードリンクから zip ファイルをダウンロード。zip ファイルを展開し、内部の img ファイルを Clonezilla 起動 USB フラッシュの直下にコピーしておきます。名前は適当に短いものにリネームしておくと後の作業が楽になります。Clonezilla 起動 USB フラッシュの中身はこうなりました。

Clonezilla USB Flash for Firmware Recovery

 これで準備が整いました。

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