QNAP NAS ファームウェアリカバリ時の「No space left on device」「Error code: FW006」エラーへのひとつの対処法

【6.トラブルシュート及び仮説構築】

 手動ファームウェアの更新に失敗。
 以下ログ (ただし、このログ自体は 5.0.0.1716 build 20210701 public beta を書き込もうとした際のものです。っっていっても、明らかな相違点は「version」くらいのもので、大した違いはありません) 。

cksum=3203099879
Using 120-bit encryption - (QNAPNASVERSION4)
len=1048576
model name = TS-XA73
version = 5.0.0
IS_64BITS
IS_STORAGE_V2
QY03ED20.BIN
boot/
bzImage
bzImage.cksum
bzImage.sign
config/
ec_force_boot
fw_info
fw_info.conf
initrd.boot
initrd.boot.cksum
initrd.boot.sign
libcrypto.so.1.1
libssl.so.1.1
qpkg.tar
qpkg.tar.cksum
qpkg.tar.sign
rootfs2.bz
rootfs2.bz.cksum
rootfs2.bz.sign
rootfs_ext.tgz
rootfs_ext.tgz.cksum
rootfs_ext.tgz.sign
update/
update_ec.conf
update_ec.sh
update_img.sh
5.0.0 20210701
MODEL NAME = TS-X73,new version = 5.0.0
limit version = 3.7.2
Allow upgrade
/bin/tar: qpkg.tar: Wrote only 1536 of 10240 bytes
/bin/tar: qpkg.tar.cksum: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: qpkg.tar.sign: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: rootfs2.bz: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: rootfs2.bz.cksum: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: rootfs2.bz.sign: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: rootfs_ext.tgz: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: rootfs_ext.tgz.cksum: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: rootfs_ext.tgz.sign: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: update_ec.conf: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: update_ec.sh: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: update_img.sh: Cannot write: No space left on device
/bin/tar: Exiting with failure status due to previous errors
[Firmware Update] System update failed. Firmware failed to extract. Error code: FW006

 うーん、役に立ちそうな情報は、この辺か?

/bin/tar: qpkg.tar: Wrote only 1536 of 10240 bytes

/bin/tar: qpkg.tar.cksum: Cannot write: No space left on device

[Firmware Update] System update failed. Firmware failed to extract. Error code: FW006

 これらをもとに色々様々検索を試みるも、どうにも有益な情報が見当たらない。あっちこっちのフォーラムに当たるも、同様のエラー事例は見当たるものの、解決に至っているケースが見られず。
 いいかげん情報漁りに疲れたので、自分なりに解決を目指すことに。考えよう。

 従来、Manually Updating Firmware を実行する際には、まずは NAS に HDD を組み込んだ上で初期設定を完了させ、HDD にボリュームを作成の上、その中の「Public」フォルダ内に img ファイルをコピーしてから先の手順を踏んでいました。というか、ガチガチに「Manually Updating Firmware」の手順を追うとそうなります。
 今回は、テストファームウェアでも、それを入れた後に Qfinder Pro 経由で更新をかけた状態でも初期設定ができず、ゆえに HDD 内にボリュームの作成ができず、Public フォルダを作成できないため、img ファイルを外部の USB フラッシュに保存しておいて更新を試みようとしています。で、「No space left on device」ってか。

 ここでもうちょいと考えました。

 いつもの方法だと、img ファイルの場所は「/share/Public」なんだよな。つまりルート直下に share があ(ることにな)って(いて)、その下に Public があ(ることになってい)ると。ってことは、「Manually Updating Firmware」の最初の手順で作成している 「/mnt/HDA_ROOT/update」フォルダもいつもの方法では HDD 内に作成されていたんでは?それだとしたらまぁ容量の問題は出ないだろうな。
 んで、今回は何度もいう通り HDD は未構築なんだから、「/mnt/HDA_ROOT/update」 は起動ディスクである内蔵 USB フラッシュの中に作成されちゃっているんじゃね?だとしたら確かに img ファイルを展開するには容量が足りんかも。何度か fdisk -l で USB フラッシュのパーティション構造を見ていたけれど、明らかに足りなさそうだったもんなぁ (USB フラッシュ自体の容量が大きくとも、ファームウェアのフルイメージを流し込んだ時点で、そのフルイメージが割り当てた分しか使用できなくなる)。

 …だったら、img ファイルを保存している USB フラッシュの中にでも「HDA_ROOT/update」フォルダを作って、そこに「/mnt/update」シンボリックリンクを作ってやればいいんでね?

…次ページへ続きます

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