ASUS グラフィックボード Strix GTX 980 ti のファンを分解して修理する (前編)

 店頭で備品として使用している、ASUS グラフィックボード Strix GTX 980 ti。

ASUS Strix GTX 980ti

 この冷却ファンが、どうやら故障したようです。

 どのように故障したかというと、なんというか、「ブルルン、ガタガタ」といった具合になるのです。多くの場合、回転をはじめてほどなくして停止し、また緩やかに回り始めるというものを繰り返します。たまに何の気まぐれか、ぼちぼち回転してくれているときにも、「キュルルン、チュチュン」などと、それはもうなかなかの音を出しています。イメージとしては、駅前の樹木にとまっている大量の小鳥がさえずっているような感覚です。
 Strix GTX 980 ti には3つのファンが搭載されていますが、そのうち真ん中のファンはあまり異常はなさそうな雰囲気なのですが、左右の2つのファンはよろしくなさそうな様子でありました。

 故障の原因に心当たりは…なくはないです。実は故障する少し前、ASUS のグラフィックボード制御ユーティリティ「AI Suite」で、ファン回転率を手動で変更していました。はっきりとは覚えていないのですが、多分80%~90%に設定していた気がします。で、それで PC をつけっぱなしでフル稼働させておりましたら、いつの間にか「ブルルン、ガタガタ」、「キュルルン、チュチュン」ですよ。
 確実にこれが原因だ!と断定はできないのですが、このくらいしか心当たりがありません。いらんことしちまった。

 幸い、モニタリングソフトなどでGPUの温度を確認してみると、ファン故障前と比べてそこまでの温度上昇は認められなかったため、直ちにどうこうなるものでもなさそうではありましたが、なにぶん騒がしいのと、やっぱりなんだかんだできちんと冷やしてくれていない感が二重に精神衛生上よろしくないことから、何とかすることにしました。


1.ファンだけを単体購入し、交換

 まずはこれを考えました。これで済むならこれが一番手っ取り早い。
 
 とはいえ、グラフィックボードのファンはそこいらで売っている汎用品で対処することはできないので、地道に専用品を探すより他ありません。Amazon(co.jp に限らず、com 他も)等のネットショップやら、ヤフオク!等の国内オークション・フリマサイトやら、ebay 等の海外オークションサイトやら、Alibaba 等の海外サイトやら。
 まぁ、「地道に」とはいえ、「Strix GTX980 ti fan」など、それっぽいキーワードで検索すれば割と簡単にお目当ての品は見つけられます。

 …

 …高ぇ。

 …まぁ、高いですね。今回は主に ebay で探していたのですが、3連セットで出品されていることが多いこのファン、品代+送料でおおよそ ¥10,000 前後します。探せば単体でもなくはないのですが、それでも一つ¥2,000は下らないといったところでした(価格はいずれも執筆時点)。どうせ交換するなら全部やっちゃえ、と考えていたので、「ファン1セットに¥10,000かぁ…」と、意気消沈してしまいました。
 しかも、です。今回修理する Strix 980 ti、実は2つあります!そして、どっちもファンが何個かいっちゃってます!
 合計¥20,000。うん。無理。
 いくら専用品とはいえ、ファン2セットに¥20,000は気持ち的に無理。

2.空冷をやめて本格水冷導入

 ファンを単体購入し、交換するのは(経済的・精神的に)キツいので、もういっそこれを機に本格水冷化でもしようか、と考えました。

 水冷といえばココ、というくらい有名なオリオスペックさん。必要なアイテムの多くはココでそろうことでしょう。
 あいにく、執筆時点では Strix 980 ti 対応の水冷ブロックはありませんでした(このグラフィックボード自体が販売開始よりすでに数年を経ているため、無理もない)。

 というわけで、世界に目を向けます。
 これまた水冷といえばココ、というくらい有名なEK Water Blocks社。それこそなんでも揃う気がします。
 Strix 980 ti 対応の水冷ブロックは…おっ、あるある!「EK-FC980 GTX Ti Strix – Nickel」ね!で、お値段は…

 $182.99(執筆時点)

 …

 これに合うバックプレート($64.04)も合わせると、$247.03…
 これを2セット…
 送料、どのくらいかかるんだろ…

 そしてそもそも、私、本格水冷キット、持っていません!イチから集めねばなりません!

 …

 …検討しときますね!また来ますね!

 でも、見れば見るほど惹かれますね、本格水冷は。検索サイトの画像検索で「本格水冷」と入れると、なんだかとてもわくわくさせられる画像がこんもり出てきます。
 いつかは導入したいなぁ、本格水冷。必要なパーツの在庫が枯渇しないうちには入手しておきたいものです。

 が、それは今ではない。

…次ページへ続きます

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