ROMライター EZP2013 を用いて ASUS マザーボード H110M-PLUS D3 の BIOS を復旧

 ASUS の Intel H110 チップセット搭載 LGA1151対応 Micro ATX マザーボード ASUS H110M-PLUS D3。
 入手後、色々あって不動の状態で今の今まで手元にある状況となっております。

 具体的な状況は、電源投入直後の POST 画面で、「Please enter setup to recover BIOS setting. Press F1 to Run SETUP」の表記となり、【F1】キーを押すと「Update BIOS To finish BIOS update, you have to select the same BIOS file (.cap file) again to continue update the BIOS. Please DO NOT shut down or restart the computer during BIOS updating.」となる、と。

 BIOS アップデートに失敗している模様。

 今回は、いろいろと試して試行錯誤しつつ、最終的に BIOS を復旧させたお話です。
 ちなみに、マザーボードのみでの復旧には至らず、ROMライターを用いて復旧させています。


 これから記載する記事は あくまで一事例であり、全ての同様の状況において効果的である保証はありません。 同様の症状を抱えており、以下手順をお試しになる方は「うまくいったらラッキー」程度にお考えください。
 また、意図しない結果となった場合にも当方は一切の責任を負いかねますので、自己責任でお願いいたします。


 最終的な復旧手順に入る前に、もう少し具体的に症状のおさらいをしておきます。

 冒頭のメッセージの後で、自動的に ASUS の BIOS 更新ツールである「ASUS EZ Flash 3」が起動すると、「Please choose a way to update your BIOS」となり、「by USB」と「by Internet」といった選択肢が出てくるのですが、次の通り、何をやってもどうにもなりませんでした。

1.「by USB」を選択
→ 電源投入時にそれが挿さっていないと、ASUS EZ Flash 3 で認識をしてくれない。接続デバイスリストの更新も不可。
→ 電源投入時に USB ストレージを挿入しておくと、POST 画面では認識するものの、いざ【F1】を押して ASUS EZ Flash 3 に入ろうとすると、そのストレージに1秒ほどアクセスした後でハングする。モニタに信号は出力されているようであるが、画面は真っ黒。少なくとも丸半日放置するも、変わらず。
 「USB メモリとの相性か?」とも考え、同様の手順を「別メーカーの USB メモリ」や「USB 外付 HDD」や「内蔵 SATA HDD」や、「内蔵 SATA DVD ドライブ」や、挙句の果てには「フロッピーディスク」でも試してみたのですが、どれも同じ症状となりました(BIOS ファイル自体で 16MB もあるのにフロッピーディスクで試してうまくいったところでどうすんのよ、ということでもありますが…)。また、「ストレージのフォーマットが原因か?」とも考え、「FAT16」「FAT32」「NTFS」と様々なフォーマットでも試してみましたが、どれもダメ。

2.「by Internet」を選択
→ 「再起動します」的なメッセージが出て、再起動するも、同じ画面に行き着くだけ。以下無限ループ。ファンの回り方から推察するに、最初の再起動の直後にもう一度再起動がかかっているような雰囲気。

 このマザーボードには、更新時に BIOS が破損した際に自動的に復旧させるためのツールである「ASUS CrashFree BIOS 3 utility」が搭載されています。これを使用するためにはマザーボードに付属していたサポート DVD を用いるか、もしくは、「H110MPD3.CAP」とリネームした、アップデートに用いる BIOS ファイル (ASUS Webサイトからダウンロード) を保存した USB メモリを用います。で、手順はまぁマニュアル記載の通り(UserGuide 2.1.3 ASUS CrashFree BIOS 3 utility)なのですが、これでもやっぱりダメでした。
 厳密な手順では、「1.Turn on the system」の後に「2.Insert the support DVD to the optical drive or the USB flash drive that contains the BIOS file to the USB port.」ということで、電源投入後に DVD なり USB メモリ なりをセットしてね、とあるわけですが、先の事例の通り、POST で認識されてしまうとハングするし、POST で認識されていない状態で進めるとそのあともずーっと認識されないままというものでした。

 万事休す。

 こりゃもうダメだ、ということで、公式の方法による BIOS 復旧はあきらめました。

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「ROMライター EZP2013 を用いて ASUS マザーボード H110M-PLUS D3 の BIOS を復旧」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。この記事を読ませていただきましたが、ちょっとお聞きしたいことがあり、ご質問させていただきたいと思います。いきなり申し訳ございません。
    パソコンが使えなくなり、パニックの状態で誰にも質問できなくて。。。

    僕はASUSのUX21Aという4年ぐらいたったノートパソコンを使っていましたが、この間BIOSのアップデートを失敗し、起動できなくなりました。(通電はしますが、BIOSにも入れず、画面が真っ暗なままです。)
    それで、この記事を読んで、途中まで説明通り、うまくできましたが、どうしてもFD44EditorというTOOLでASUSのホームページからダウンロードしたBIOS fileが開けません。ROM fileに変えたり、Bin fileにかえたりしてもFatal errorのメッセージが浮かびます。具体的には以下のような内容のものです。

    error parsing bios data.
    BOOTEFI signature not found.
    Please open correct ASUS BIOS file.

    また、壊れているノートパソコンからのBIOSを、うまくCH341AというROM writterで読み込み、SAVEしましたが、このFILEも上と同じようなメッセージが表示されるだけで、開けない状態です。
    その結果、MACアドレスとUUID、Motherboard S/Nなどの情報を抽出できず、今は諦めております。

    お忙しいと思いますが、少しだけでもアドバイスをいただけないでしょうか。
    (Windows10のCreatorを使用してます。)
    どうかよろしくお願いいたします。

    1. 記事を頂き、ありがとうございます。
      返信が遅れに遅れたことを心よりお詫び申し上げます。

      ご記載の内容をもとに、当方も色々と検索してみましたが、UX21A はそもそも UEFI ではなく (Legacy) BIOS 搭載モデルではないかと思われますが、FD44Editor はどうやら UEFI のみに対応しているアプリケーションであるようです(http://www.insanelymac.com/forum/topic/285444-uefipatch-uefi-patching-utility/page-14#entry1901167)。
       このフォーラムの回答者さんの言の根拠を見つけることはできなかったのですが、参考までに試しに他の非 UEFI BIOS (P7P55D-E のもの)のロードをしてみたところ、全く同じエラーが返されました。

       ところで、検索を進めている中で、
      https://www.win-raid.com/t2994f16-Help-needed-ASUS-laptop-bricked-after-BIOS-flashing.html
      という記事がございましたが、内容から考えますとこれはHIROKI様の投稿でしょうか。もしそうであれば、復旧がなされたようで何よりでございました。

       この度はお役立てならず恐れ入ります。
       良きPCライフをお送りなさることをお祈りいたしております。
       コメントの投稿、まことにありがとうございました。

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