「リカバリ領域からイメージを取り出し、手動でリカバリメディアを作った」の第2弾です。
今回は TOSHIBA の一体型PC dynabook REGZA PC D712 のHDD内にあるリカバリ領域からリカバリイメージを抽出し、リカバリメディアを作成しました。
なお今回については、PC内部よりHDDを取り外し、別PCへ実装してリカバリメディアを作成しました。その詳細を画像付きで記載致します(画像が小さくて見づらいです。すみません)。ちなみに、色々あって話が行ったり来たりしており、少々記事のボリュームが大きくなっております。予めご了承下さい。
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毎度のお約束とはなりますが、これから記載する記事・情報は あくまで一事例であり、全ての同様の状況において効果的である、もしくは、情報に再現性のある保証はありません。 同様の現象を抱えており、以下情報をもとにお試しになる方は「うまくいったらラッキー」程度にお考えください。 また、意図しない結果となった場合にも当方は一切の責任を負いかねますので、自己責任でお願いいたします。
1.別のPCで、「回復ドライブ」を作成する
このPCは Windows 8 64bit であったので、手持ちの Windows 8 64bit PC で回復ドライブを作成しました。 回復ドライブを作成するUSBメモリは容量に余裕があったほうがいいです(今回は32GBのものを使用しました)。また、回復ドライブを作成する際に中のデータはすべて削除されるため、 必要なデータがある場合にはバックアップをお忘れなく。
手元に同一bitの Windows 8 PC がない場合には、このあたりが参考になるかもしれません。 実際には試してはいないので確約はできませんが、この方法で回復ドライブを作成してもOKな気がします。
Microsoft – PC のリカバリー機能を実行するためのメディアを作る
2.別のPCに、取り外したHDDを実装する
リカバリイメージを抽出するために、HDDを作業用PCへ実装します。
3.抽出対象HDDのリカバリ領域にドライブレターを割り当てる
リカバリ領域には「Cドライブ」とか「Dドライブ」とかいった「ドライブレター」が割り当てられていません(一部割り当てられている機種もあります)。そのため、ただ別のPCにHDDを接続しただけではリカバリ領域を開くことはできません。
通常、ドライブレターの割り当ては「コンピューターの管理」の「ディスクの管理」から数クリックで可能となるのですが、リカバリ領域などの保護パーティションの場合、その機能が制限されており、「管理」からレターを割り当てることはできません。
「ディスクの管理」で当該パーティションを右クリックしても、こんなのしか出ません
このような場合には、「diskpart」コマンドを用いてドライブレターの割り当てを行います。
diskpartは、「ファイル名を指定して実行」の「名前」に「diskpart」と入力して【Enter】か、もしくは、「コマンド プロンプト」を開いて「diskpart」と入力、【Enter】で開きます。コマンドプロンプトから実行する場合、管理者として実行していない場合には別ウインドウでdiskpartが立ち上がります。管理者としてコマンドプロンプトを実行している場合には、そのコマンドプロンプト上でdiskpartが立ち上がります。どちらで作業を行っても構いません。
diskpartが立ち上がったら、「list disk」と入力、【Enter】。
これにより、現在そのPC上に存在するディスクの一覧が表示されます。
list disk してみると例えばこんな感じ
ここでは、「ディスク0」はこのPCのシステムドライブ、「ディスク1」~「ディスク4」まではカードリーダライタ、「ディスク5」が肝心のデータ抽出対象HDDとなっております。
次に、その例の対象HDDをdiskpart上で選択します。
「select disk 5」と入力、【Enter】。
今回はたまたまディスク5であっただけであり、作業環境により当然ここの数字は異なってきます。
select disk するとこんな感じ
そのあと、「list partition」と入力、【Enter】。選択されたディスクのパーティションが表示されます。
list partition するとこんな感じ
「回復」という表示が2つありますが、今回のターゲットは「Partition 6」なので、それを選択するために、「select partition 6」と入力、【Enter】。
これでパーティション6が選択される
いよいよドライブレターの割り当て。「assign letter=r」と入力、【Enter】。
ここで入力した「=r」は、「『r』ecovery領域」ということで『r』にしたまでであり、現状そのPCにおいて使用されていないレターであれば何でも構いません。逆を言うと、すでに『r』が使用されている場合には『r』は割り当てることはできませんので、他の適当なレターを割り当てます。
ドライブレターを割り当てる
4.リカバリ領域からリカバリイメージ他を抽出
ここまでの作業で、リカバリ領域にドライブレターが割り当てられました。「コンピューター」を開いてみると…
無事、リカバリパーティションが表示されるようになりました。
「Recovery」と書かれたそれを開いてみると、「Recovery」というフォルダが一つだけあります。Matryoshka。
で、さらにその中を開いてみると…
いっぱいありますね。swf。ちょっと目がくらみそうですが、この方が正直楽です。もしこれらのファイルが「wim」ファイル形式でひとまとまりになっていると、ファイルサイズが大きすぎてそのままでは(フォーマットの仕様上、)先に作成した回復ドライブへコピーできず、ファイルの分割作業も追加で必要となるためです。予め分割されてくれていると手間が省けます。
先に作成した「回復ドライブ」を作業用PCへ取り付け、その中の「sources」フォルダの中に丸ごとコピーします。
この時点では、「RicaTools」フォルダはコピーしませんでした。この選択が後々面倒なことになるとも知らずに…
次ページへ続く
とても参考にさせていただいております
質問なのですが
このページの「目的のPCへリカバリメディアを挿し」は作成した回復USBメモリですよね?
これで起動させた後が判りません
回復ドライブなのでプレーンなWinのはずですが、そこから東芝ユーティリティか何かを
起動させるのでしょうか?
すみませんが宜しくお願いします
頂きましたコメントへの返信が遅れ、大変失礼いたしました。
おっしゃいます通り、本記事2ページ目の「目的のPCへリカバリメディアを挿し」は、今までの手順で作成した回復USBメモリとなります。
初めに別機種で「回復ドライブ」(=回復USBメモリ)を作成しておりますが、別機種で作成されたままの「回復ドライブ」内には、Windows のインストールイメージは含まれておりません(厳密に申しますと、「回復ドライブ」作成時に、その別機種の回復パーティションのイメージを【含まないように】回復USBメモリを作成します。具体的には、別機種で「回復ドライブ」作成する際に、「回復パーティションを PC から回復ドライブにコピーします」オプションを外して作成します。そうしないと、その、別機種のリカバリイメージが回復USBメモリ内に含まれてしまうためです)。そして、そのインストールイメージが含まれない回復USBメモリの中に、お目当ての Windows イメージを組み込む、という流れになります。
ここまでの手順を踏み、回復USBメモリで起動させ、「キーボード レイアウトの選択」→「オプションの選択」の「トラブルシューティング」→「PCを初期状態に戻す」と進んでいきます。特段、東芝ユーティリティ等のメーカー独自のリカバリユーティリティの起動は必要とせず、Windows 標準の「初期状態に戻す」の選択肢から先に進めることで、組み込んだリカバリイメージが復元されるようになっております。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。